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安全なアメリカホームステイを探すには

by ゆかり

 
ホームステイがしたいけど悪い体験話を聞くと怖いし、安全で楽しいホームステイをどうやって探したらいいかわからない・・・という方はいませんか?
 
私は子供の頃アメリカに移住してきて以来、多くのホームステイ話を日本人留学生から聞いてきました。また語学留学生のホストファミリーとして10年間にわたり数週間~2年間のホームステイを17名の外国人学生に提供したり、ボランティアのアメリカ人宅での短期ホームステイを日本人学生に提供する仕事に30年間携わってきました。
 
ここでは、わたし個人がホームステイに関わって気がついたこと、アメリカ留学でのホームステイの実状、そして日本人が期待する良いホームステイを選ぶための心得を記していきたいと思うので、参考にしていただければ幸いです。

アメリカにはホームステイという言葉がない
昔からアメリカ滞在方法として圧倒的な人気のホームステイ。でも実際にホームステイをしてみて期待とまったく違ったという話をよく聞きます。それもそのはず。英語には「Homestay」という単語もなく、アメリカ人にはその意味も不明なのです。ではなぜ実際に外国人を受け入れる家族がいるのでしょうか。それはホームステイという言葉を知らないアメリカ人が「間貸し、ルームレント」感覚で受け入れているからです。
 
ホームステイとAirbnb(エアービーアンドビー)の違い
ホームステイという言葉で検索するとトップで広告がでてくるのがAirbnb。日本でも少しづつその人気が上昇しているものですが、これは間貸しのシステムがネット化されて世界に広がっている「民宿斡旋サイト」と日本語で言い表すことができると思います。家を一軒そのまま貸し出したり、また地域によっては住民がいる家屋の一室を数日間~数週間にわたりバケーションを楽しむ方達に提供されているものです。住んでいる家族がいる家はホームステイ的な雰囲気があるように思いますが、受け入れ側はゲストと一緒に時間を過ごすという前提ではホストしているわけではありません。ステイしていてももちろん食事もでませんし行動も全く別行動となり、交流もなければ話すチャンスもあるとは保証がありません。たしかに家(ホーム)に滞在(ステイ)しているのには違いがありませんが、本来のホームステイとはかけ離れたものです。
ホームステイと交換留学の違い
高校留学生が1年間留学することがありますが、その場合は「交換留学生」英語ではExchange Studentという言葉が使われ、アメリカ人家族が1年間だけ自分達の子と同じ高校に通うために留学しに来た外国人高校生をお世話するというものです。 高校生、つまり未成年者を家庭に受け入れるのが交換留学であり、日本人が想像するホームステイと近いものですが、1年間の高校留学という特別なプログラムであり、一般的な「ホームステイ」として斡旋されているものではありません。
 
ホームステイと「間貸し、ルームレント」の違い
ホームステイ先を自分で探せるサイトが最近目に留まりますが、アメリカでは本当のホームステイの意味を知らずに「下宿」として「間貸し」を提供しているのがほとんどです。
未成年の高校生を受け入れるのは一般的に「交換留学」として知られています。しかし、その他の場合、つまり語学学校に留学している学生や長期で大学に留学している18歳以上の学生を家に住まわせるのは、アメリカでは「間貸し」(英語ではRoom Rent=ルームレント)なのです。というのも、アメリカの文化では18歳以上は大人とみなされており、大の大人を家族が世話をするというのはアメリカではありえないのです。アパートが高いため経済的に苦しい学生達が学校の近くに「間貸し」を探したり、知りあいの家族の家に下宿したりしますが、行動はすべて別行動。全ては個人で責任をとり、食事や学校への通学から洗濯から掃除まで一切を自分でするのが通常です。 つまり日本人が期待するホームステイとはかけ離れたものなのです。 でも、アメリカ人には「間貸し」という感覚しかありませんから、外国人でも誰でもそのように扱うのです。これが「家族が無視する」とか「食事もろくにでてこない」とかの誤解につながる場合が多くあります。でもその誤解の理由には、「ホームステイ」というアメリカでは一般的に知られていないシステムを期待することにあると思います。
 
ボランティアホストファミリー
アメリカではボランティア精神が旺盛です。ですからホームステイの目的や斡旋する団体側の趣旨をよく説明すれば、ボランティアで学生を短期で受け入れてくれる家族は探せばいます。もちろん時期や期間やロケーションで受入が可能な家族とそうでない家族がいますので、斡旋する団体はホストファミリーとしてふさわしい家族に打診する際、かなりの数のファミリーに連絡しなければ必要が満たされません。ホストファミリーを探すのはとても困難ですが、ボランティアの場合は実績のあるホームステイ団体であれば、良質なホストファミリーの数も多いです。
ホームステイの選び方
ここで説明したように、ホームステイとはアメリカ人が知らないものです。ですから日本人が期待するホームステイを探す際には、その目的をしっかりとホストファミリーに説明している団体をさがすことがまず第一です。そして実績のある団体で、実際に受け入れホストファミリーを募る現地スタッフがアルバイトではなく本職としてホームステイに関わっているのが理想的です。ボランティア精神が旺盛なアメリカ人家族はホームステイの趣旨がはっきりとすれば、受け入れを願い出てくる家族がいます。そのため参加する側と受け入れ側の期待がお互いに理解されるようにオリエンテーションを参加者とホストファミリーの為にも実施している団体のプログラムですと、ホストファミリー側もゲスト側も本当の意味での良いホームステイを体験できると思います。

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